京都てっぱん日記

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京都市考古資料館の遺跡発掘体験!山科本願寺跡を掘る。

趣のある建物だと思いますが・・・

先日、インターネットで京都新聞を見ていたら面白い記事がありました。元記事が無くなってしまったのでとある方のブログから引用させて頂きます。

世界の歴史都市には、エジプト考古博物館やローマ考古博物館など都市の歴史を一ヵ所で見学できる施設を持っている。京都市はどうかというと、考古資料館、歴史資料館、平安京創生館という施設を保有しているが、ほとんど知られることもなく人知れずひっそり存在している。
考古資料館に至っては、京都市の外部監査からも「貧相でみすぼらしい」と酷評されている。一方、保有している埋蔵文化財や展示品は素晴らしい。普通に岩倉具視が襲われた時の駕籠などが裏の倉庫に転がっている。
税金0で「京都市考古博物館」を建設せよ! 【京都党村山しょうえいのブログ】

京都市の外部監査で「貧相でみすぼらしい」と言われてしまった考古資料館ですが、京都市の埋蔵文化財の多くを展示している立派な資料館です。個人的には歴史的で趣(おもむき)のある建物だと思うのですが、世間の評価は厳しいですねえ。
さて毎年夏休みには、こちらの資料館で「考古学者に挑戦!」と題して発掘体験と土器づくりをさせてもらえます。歴史好きオタク一家は、2年連続で参加してみました。

初めての発掘体験!

この中に、3万人もの人が住んでいたそうです!

この年の発掘体験は2日間かけて山科本願寺を掘ることになりました。オタク息子は両日参加しますが、付き添いとして1日目はオタク父、2日目はオタク母が担当することに。

山科本願寺とは戦国時代に織田信長と対立した一向宗の蓮如上人の本拠地です。まずは地下鉄「東野」駅で集合し、歩いて現地まで向かいます。現地に到着してみると、かなり広い場所でびっくり。総面積約80ヘクタール(甲子園球場約20個ぶん)と聞いて、オタク息子と2人で

「どれだけの範囲を掘るんだろう?」

と心配していると、あらかじめ決められた囲い部分を掘るのだと指示して頂き、ほっとします。学芸員さんからは

「あまり張り切って土を掘ると埋まっているものを壊してしまうかもしれないので、注意して下さい」
 
と言われました。日焼け止めクリームを塗って帽子をかぶってタオルを首に巻き、軍手をはめて準備万端。言われた通り、慎重に掘り続けます。


お宝、発見!

©日本経済新聞

お昼を食べてちょっと休憩した後で、発掘再開!ですが夏の暑さでもうオタク母は自主休憩。息子はけっこうしつこく掘っていたところ、何か見つけたようで学芸員さんを呼びに来ました。どうやら、青磁の壺のようです。そのままの形で埋まっているようで、息子は大興奮!
(発掘中に見つけたものは持って帰れませんので、念のため。)

学芸員さん曰く、

「ここにはそのころの一番高価な、貴重なものが集まっていたのですよ」

だそう。当時の青磁は海外から輸入された高級品だったそうで、本願寺の財力の大きさが想像できます。当時の人はあまり利用しなかったという、サウナ式のお風呂も見つかったようです。栄華の跡がしのばれますね!


京都市埋蔵文化財研究所は6日、山科本願寺跡(山科区西野山階町)の発掘調査で、室町期の石風呂跡が見つかった、と発表した。サウナのような構造で、浄土真宗中興の祖・蓮如(1415~99年)が入った可能性もある、という。
石風呂の北には直径3メートルの井戸があった。東にはかまど跡もあり、汗を流す湯を沸かしていたと考えられる。風呂の歴史に詳しい京都府立大の大場修教授(日本建築史)は「石風呂が寺院に築かれた例は少ないと思われる。京都や奈良の寺院にある木造の蒸し風呂に至るまでの過渡的な形式だった可能性がある」と指摘している。

京都新聞より

発掘したものを洗浄して、乾かして終了。いやはや、貴重な体験ができました!この講座は毎年8月の前半に3日ほどの連続講座で、発掘体験と土器づくりなどの楽しい体験ができます。お勧めです!
(申し込みは7月ごろからです)