京都てっぱん日記

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<京都本>養老孟司さんが感じる『京都の壁』。

養老孟司さんが、PHP出版社から『京都の壁』というご本を出版されました。養老さんと言えば本業は学者さんですが、『バカの壁』などの壁シリーズの本で有名な方。特に『バカの壁』は400万部を超えるベストセラーになって流行語大賞にもなりましたが・・・今度は『京都の壁』ですって!確かに京都に壁を感じる人は多いだろうなあ~と、ちょっとニヤッとしてしまいました(^^;

養老さんは京都国際マンガミュージアムの開館時(2006年)からずっと館長を務められ、今年の4月からは名誉館長にならはりました。京都とは縁のあるお方なのです。

千年の都・京都にはいくつかの壁が存在する。言葉の壁、老舗の壁、地形の壁、京料理の壁、京都人の壁、文化の壁……良くも悪くも京都らしさ、日本らしさを体現したこれらの壁の正体は?

第1章 城郭のない街 ……日本人の「うち」と「そと」意識
第2章 京都人のいけず ……「ぶぶ漬けでも」は都市伝説か?
第3章 「美人」東西物語 ……江戸の侍文化と京の町衆文化
第4章 都市論と京都 ……古都になるには千年かかる?
第5章 私の好きな京都 ……木屋町の思い出
第6章 京都、東京、大阪――新三都物語 ……住むなら京都がいちばん!
第7章 京都は日本文化の中心か? ……祇園祭は文化財の宝庫
第8章 共通言語と地方 ……言葉こそ文化である
第9章 京都とサブカルチャー ……世界がマンガを必要としている
第10章 京都と自然 ……鴨川と方丈記

京都の壁 (京都しあわせ倶楽部)より

京都の人って郷土愛が強いというか・・・京都ラブな方が多いように思います(^^;。オタク母も本屋に行けば必ず京都本をチェック!京都の悪口が書かれていても、納得できれば笑いながら読んでいます。そう言えば井上章一さんの『京都ぎらい』も自虐的で面白かったですが。

 

養老さんが考える、京都人の距離の取り方。

京都の人の本音と建前を使い分ける言葉。言われたことをそのまま信用すると痛い目にあうかもしれませんが、私自身はそういった経験はありません。
それは、人と距離を取るからだと思います。あまり深入りすると、必ず良し悪しが出てきてしまいます。個人間のつき合いでもそうですし、街との関わり方でもそうですが、この距離の取り方が実は非常に難しい。

(中略)

この距離の取り方を知っている人が「大人」であり、入り込みすぎないのが都会の人。それを端的に教えてくれる街が京都であり、それが京都の街の複雑さではないでしょうか。 

京都の壁 (京都しあわせ倶楽部)

この「距離感」という感じ、よく分かります・・・京都に長年住んでいても難しい。気を遣ってくれてはるとは思うのですが、ご年配の方は何かと遠回しに言わはることが多い!まだまだ未熟で素直な(^^;オタク母は、

「ああ、あれは○○っていう意味で言うてはったんやなあ~」

と、しばらくしてから思い出して後悔することがしばしばなのです(T_T)。わが身を反省しつつ、読んでみようと思います。

 

京都の壁 (京都しあわせ倶楽部)
養老 孟司
PHP研究所
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