オタク息子の小学校では、道徳の授業で「小笠原流礼法」がありました。ある日、学校から帰ってくるなり興奮した様子で、
「お母さん、今度の大河ドラマに先生の『先生』が出はるんやて!」
と、言い出しました。・・・はて、何のこっちゃ。よくよく聞いてみると、学校に来て頂いた小笠原流の先生が、
「今度の大河ドラマの流鏑馬(やぶさめ)のシーンで、小笠原流の若宗家(わかそうけ)*1が映ります!」
と仰ったそうで。なるほど、理解しました!
当時の大河ドラマは「平清盛」、主人公は松山ケンイチさん。流鏑馬のシーンでは宗家の小笠原清忠さんが松山さんを指導され、撮影の危険なシーンでは念のために若宗家の清基さんが影武者として出演されたとか(つまり、清基さんのお顔は残念ながら映っていません・・・俳優さん並みのイケメンなのに)。
「小笠原流礼法」を学んで良かったこと。
インスタグラムは千家十職の釜師、大西清右ヱ門さんのお写真です。小笠原流礼法と同時期に茶道も習っていたせいか、「襖の開け閉め」「お辞儀」「お椀の持ち方」に関しては我が息子ながら、とても美しくできるようになりました。
小笠原流の礼法は武家礼法です。武家の礼法とは実用的、無駄を省き能率的、合理的、民族的に納得でき、『美』として映ることです。立ち姿勢、座った姿勢、お辞儀といった基本の動作から、お茶の出し方、襖の開け方などの動きを通して、武家礼法を伝えています。
最近は大人でも「お辞儀の仕方が変」「食べ方が汚い」などのマナーの低下がよく指摘されます。小学校でも使用していた小笠原流法の子供向けテキスト、イラスト入りでとても分かりやすくてお勧めです。
残念ながら一般の書店では入手不可能のようですが、amazonでは購入可能です。よろしければご覧下さいね。
*1:ちなみに「宗家」は本家当主という意味ですので、「若宗家」は次の本家当主という意味になります。